歌舞伎俳優の松本白鸚(78)が1969年の日本初演から50年以上にわたり演じてきたミュージカル「ラ・マンチャの男」が来年2月6~28日に東京・日生劇場でファイナル公演を迎えることが10日、明らかになった。
ドン・キホーテ/セルバンテス役の白鸚が市川染五郎時代からライフワークとしてきた名作ミュージカル。ドン・キホーテが姫と慕うアルドンザ役として次女の松たか子(44)が2012年以来10年ぶりに出演し、ファイナルに花を添える。
白鸚は日本初演の翌70年に米ニューヨークのブロードウェーから招待され、名門マーチンベック劇場にて全編英語で計60ステージに立った。19年には50周年を迎え、総上演回数は1307回を数える。白鸚にとって歌舞伎で1160回演じている「勧進帳」の弁慶と並ぶ当たり役となっている。
スペインの作家・セルバンテスによる小説「ドン・キホーテ」が原作。困難な状況でも“あるべき姿のために戦う”人々の姿を描く物語は、コロナ禍の現代にも通じる。
サンチョ役に駒田一(57)、牢名主役に上條恒彦(81)、アントニア役に実咲凜音(32)、カラスコ役に吉原光夫(42)らの出演も決まった。
この日、上演決定の発表のみ。白鸚のコメントが一切なかったことに大きな意味がある。歌舞伎のときもそうだが「一世一代」などラスト的な言葉を、白鸚は極端なほど嫌う。それは役者が決めるものでなく、見る側に判断してもらう、という信念に基づく。
実は79歳になる今月、本人出席で製作発表が行われるはずだった。が、コロナ状況下、日を改めることに。この席で初めて、本人自ら「ファイナル」に至る胸の内を語るだろう。短い活字コメントでなく、自ら直接伝えたい、という思いが背景にある。
19年公演(77歳)も偉業だったが、歌も芝居も超人的で年齢を全く感じさせなかった。今回、東宝は総力で白鸚を説得しただろう。人は永久には生き続けられない。高い完成度が少しでも陰ることを良しとせず、作品を愛する果てしない思いが「ファイナル」と銘打つ決意をさせたと見る。(内野 小百美)
2021-08-10 19:00:00Z
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