
「生きる希望を捨ててはいけません。帰国(ダモイ)の日は必ずやって来ます。」 第二次世界大戦終了後、60万人を超える日本人がシベリアの強制収容所(ラーゲリ)に不当に抑留され捕虜となった。零下40度を超える厳冬のシベリアで、あまりにも残酷な日々に誰もが絶望する状況下においても、生きることへの希望を捨てなかった男が実在した。
収容所での劣悪な環境により栄養失調で死に逝く者や自ら命を絶つ者、さらには日本人捕虜同士のいさかいも絶えない中、「どんなにつらいことがあっても、生きて帰るという希望を持ち続ける事が大切なんだ」と生きることへの希望を強く唱え続け、仲間たちを励まし続けた。自身も強制収容所に身を置き、わずかな食糧で1日10時間を超える過酷な労働を強いられていたが、仲間想いの行動とその力強い信念で多くの捕虜たちの心に希望の火を灯した。この、収容所(ラーゲリ)で一筋の希望の光であった山本幡男の壮絶な半生が映画化される。
主演の二宮が太平洋戦争を題材にした映画に出演するのは、クリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』(2006年)以来。この時は、家族のために生きて帰ることを固く誓い戦い続けた若き陸軍兵を確かな存在感で演じ、国内外に鮮烈な印象を残した。新作映画では、アーティストとしても第一線を走り続け、多くの人々に希望を与え続けてきた二宮が、76年前に<生きることへの希望>を示した実在の人物に挑む。
二宮も並々ならぬ覚悟を持って臨んでおり、小道具や衣装合わせの際にはより山本幡男に近づけるべく、試行錯誤を繰り返すこだわりを見せるほど。そんな二宮とは初タッグとなる瀬々監督も「山本さんら多くの人々を追い詰めてしまった状況を再び作らないよう、戦争の起こした悲劇がもう再び起こらないよう、思いを込めて映画に取り組んでいきたい。そう思っています」と力強くコメント。
『8年越しの花嫁 奇跡の実話』(2017年)、『64-ロクヨン- 前編/後編』(2016年)、『ヘヴンズ ストーリー』(2010年)など国内外問わず数々の映画賞を受賞し、現在公開中の『護られなかった者たちへ』など、骨太な社会派ドラマから感動の恋愛物語まで、ジャンルを超えて卓越した演出力を発揮し続け、作品を成功に導いてきた瀬々監督。山本さんの生まれ育った隠岐の島に足を運び、現地で感じ取ったさまざまな想いを心に刻み、撮影に臨む。企画プロデュースは、『黄泉がえり』、『余命1ヶ月の花嫁』など数多くの感動作を手掛けてきた平野隆、脚本は『永遠の0』の林民夫。22.7億円のヒットを記録した『糸』を生み出した監督×プロデューサー×脚本家が再結集した。
原作は、「男たちの大和」で新田次郎文学賞を受賞した女性作家・辺見じゅん(1939-2011年)が1992年に刊行したノンフィクション小説「収容所(ラーゲリ)から来た遺書」(文春文庫)。関係者への丹念な聞き取りを元に、当時の過酷な収容所生活を鮮烈に、虐げられ続けた日本人捕虜の心情の機微を繊細かつ詳らかに表現した同書では、講談社ノンフィクション賞、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した。
2021-10-17 20:26:00Z
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