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藤井聡太新竜王が羽生善治九段超え史上最年少四冠!持ち時間たった9分から難解局面を打破 - スポーツ報知

藤井聡太新竜王が羽生善治九段超え史上最年少四冠!持ち時間たった9分から難解局面を打破 - スポーツ報知

 将棋の藤井聡太三冠(19)=王位、叡王、棋聖=が豊島将之竜王(31)に挑戦した第34期竜王戦七番勝負第4局が13日、山口県宇部市のANAクラウンプラザホテル宇部で前日から指し継がれ、後手の藤井三冠が122手で勝ち、シリーズ4勝0敗で竜王のタイトルを奪取した。史上6人目の四冠を達成し、1993年に羽生善治九段(51)が樹立した22歳9か月の記録を28年ぶりに塗り替える史上最年少四冠となった。

 刻々と持ち時間が削られていく。最終盤、形勢不明の難解な局面で藤井は残り9分、豊島は残り2時間29分。列島のファンが手に汗を握って中継画面を見つめている時、対局室にいる19歳の表情はクールだった。前傾姿勢で盤に覆いかぶさり、深く読み進める。やがて、豊島がたった一手の悪手を放った瞬間、事実上の勝負は決した。切迫する時間の中でも藤井は最後まで正確無比な指し手を貫いた。

 午後6時41分に豊島投了。新竜王となった藤井は「全く実感はありませんが、やはり最高峰のタイトルなので光栄に思いますし、それに見合う実力をつけていければと思います」と語った。羽生九段の記録を更新したことについて「現時点ではまだ実感がないのが正直なところです」と素直に言った。

 事前研究の深さを問われる「角換わり腰掛け銀」の一局。先手の豊島が主導権を握る戦いでも後れは取らず。「(途中は)苦しいのかなと思って指していました。先手からの手段が多いので、なんとかと…」。終盤勝負に突入すれば、持ち時間が切迫しても最善手を続けられる。藤井将棋の神髄を盤上に描き、将棋界の頂点にある4つ目のタイトルを手中にした。ランキング戦から無敗(12連勝)で竜王に就くのは34年の歴史で初の快挙となった。

 四冠は羽生九段、中原誠十六世名人(74)、谷川浩司九段(59)、故・大山康晴十五世名人、故・米長邦雄永世棋聖に次いで史上6人目。19歳3か月での達成は、1993年に羽生九段が樹立した22歳9か月の記録を28年ぶりに3歳6か月も塗り替える史上最年少となった。

 8大タイトルの半数を極め、三冠で並んでいた渡辺明名人(37)=王将、棋王=を上回り、最高位を手にしたことで全棋士の序列で1位となった。現在、王将戦挑戦者決定リーグでも首位を走っており、五冠挑戦も視野に入る。

 初対局からちょうど300戦の節目だった。2016年のデビュー戦は竜王戦6組ランキング戦。あの加藤一二三・九段(81)から初勝利を挙げた後、14歳の少年は言った。「いずれは竜王のようなタイトルを取りたいですけど、まだ実力がないので」。5年後の今、竜王になってなお「見合う実力をつけていければ」と強くなることを渇望する。

 歴史の転換点の舞台となってきた山口県での四冠達成だった。1996年、25歳の羽生が七冠制覇を成し遂げて社会現象を巻き起こしたのは豊浦町(現・下関市)。2018年、羽生が27年ぶりの無冠に転落して一時代の終わりを迎えたのも下関市だった。

 それから3年後。宇部市の対局室で、新竜王、そして四冠になった藤井聡太は柔らかな笑顔で感想戦に臨んでいた。19歳の横顔には、まだ少年の面影が残っていた。(北野 新太)

 【残り4タイトルの行方】

 ▼王将戦 現在、渡辺明王将=名人、棋王=への挑戦権をかけてリーグ戦に参戦し、4戦4勝で単独首位。あと2勝で挑戦権を獲得し、例年1~3月に開催される七番勝負に挑む。

 ▼王座戦 5月に深浦康市九段を相手に挑戦者決定トーナメント1回戦で敗退。来期にかける。

 ▼棋王戦 9月に斎藤慎太郎八段に敗れ、挑戦者決定トーナメントはベスト8ならず。来期にかける。

 ▼名人戦 現在B級1組で6勝1敗。A級昇格枠2人に入り、来期のA級で挑戦権を得て、2023年春の七番勝負で奪取すれば史上最年少となる。

 ◆竜王戦とは 前身は九段戦(1950年~)→十段戦(62年~)で、88年に第1期が開催された。歴史の古さは格式ある名人戦(35年~)に次いで2番目だが、賞金4400万円は8大タイトルで最高額とあって、序列は名人戦より上の最高峰に位置づけられる。ランキング戦の6組には女流棋士、アマチュアの枠もあることから“竜王ドリーム”とも呼ばれる。

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2021-11-13 21:00:00Z
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