3日に急死した俳優の渡辺裕之さん(享年66)の妻で、女優の原日出子が10日、所属事務所の公式ホームページにコメントを発表した。この日、渡辺さんの葬儀・告別式が10日、横浜市内でしめやかに営まれた。原が喪主をつとめた。
渡辺さんが他界してから初めてのコメント。原は「急すぎる別れから一週間、とても心の整理も出来ませんし、語る言葉も見つかりません。『何故…』は、きっと誰にもわからないと思います」と吐露した。
渡辺さんの近況については「コロナの最初の自粛の頃から、人一倍家族思いで心配性な夫は、先行きの不安を口に出すようになり、考え込むことが多くなりました。何事にもストイックで、一生懸命で、手を抜くことをしない人でした。『眠れない』と体調の変化を訴えるようになり、自律神経失調症と診断され、一時はお薬を服用していました」と明かした。
一時は渡辺さんの体調も良くなったようだが、「少しずつじわじわと、心の病は夫を蝕(むしば)み、大きな不安から抜け出せなくなりました。医師にも相談し、希望の持てる治療を始めた矢先の、突然の出来事でした。亡くなる前日は、楽しみにしていたゴルフ番組の収録に向けて、久しぶりに元気に動き回り準備をしていました。治療の甲斐もあったのかと安堵(あんど)していたところでした。この数ケ月、私も、家族も、懸命に向き合った毎日でした。でも、今は何を思っても、言い訳になってしまいそうで、後悔を数えたらきりがありません。渡辺にも、彼を大好きだった方達にも、申し訳ない気持ちでいっぱいです。今は全ての苦しみから解放され、自由になれたのだろうと信じたいです。渡辺は、信じられないほど綺麗(きれい)で、安らかな顔で旅立ちました。それだけが、私たちの救いです」と悲しみをつづった。
所属事務所は「本日、故渡辺裕之氏の近親者による密葬を終え、荼毘(だび)にふされました事をご報告申し上げます。原日出子より一文を預かりましたので、掲載させていただきます。原日出子とご家族のこれからをそっと見守っていただけますよう切にお願い申し上げます」とした。
◆厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口
▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)
▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)
▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120・279・226(24時間対応)
2022-05-10 09:57:00Z
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