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芥川賞・直木賞、神奈川ゆかりの3人が同時受賞…地元書店員「誇らしい」 - 読売新聞オンライン

芥川賞・直木賞、神奈川ゆかりの3人が同時受賞…地元書店員「誇らしい」 - 読売新聞オンライン

 第169回芥川賞・直木賞に、神奈川県ゆかりの作家3人の作品が選出された。芥川賞は神奈川県内在住の市川 沙央さおう さん(43)の「ハンチバック」(文学界5月号)が受賞。直木賞に横浜市出身の永井紗耶子さん(46)の「 木挽町こびきちょう のあだ討ち」(新潮社)、横浜市在住の垣根涼介さん(57)の「極楽征夷大将軍」(文芸春秋)がそれぞれ選ばれた。3人の同時受賞に、県内書店関係者から驚きや祝福の声も聞かれた。

 市川さんには、生まれつき筋力の弱い「先天性ミオパチー」の持病があり、10代から人工呼吸器や電動車いすで生活を送る。ベッド上でタブレット端末を使って執筆し、SFやファンタジーなどライトノベルに挑戦して20年以上になる。

 受賞作は昨春卒業した早稲田大通信課程の卒業論文が契機。「障害者が書く文学が少ない。自分で実例を増やすしかない」との思いがあった。自分の姿を投影する「当事者表象」の作品にしたかったと言い、主人公の女性は市川さんと同い年で同じ病を抱える。重度障害者を取り巻く環境を生々しい言葉で記した。記者会見では「いろいろなものをいろいろな角度から書きたい」と思いを新たにした。

 永井さんは慶大卒業後、フリーライターなどを経て2010年にデビュー。横浜市緑区で活動を続ける。「ここまでたどり着くことができて良かった」と記者会見で語った。

 受賞したのは江戸・木挽町で起きたあだ討ちを巡る時代小説。当時、「悪所」とされていた芝居小屋で働く人々の姿を鮮やかに描いた。歌舞伎を題材に、登場人物が一人称で語る形式で落語の要素も織り交ぜた。

 図書館で資料を集め、地元の横浜にぎわい座で落語を楽しみ、KAAT神奈川芸術劇場で歌舞伎を鑑賞してリラックスする。源頼朝と北条政子の娘大姫を描いた「 女人入眼にょにんじゅげん 」、昭和初期の横浜を描く「 横濱よこはま 王」も手がけており、「これからも地元を舞台にした作品を書いてみたい」。

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2023-07-20 04:20:00Z
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