
小澤征爾さんが1973年から2002年まで、およそ30年間にわたって音楽監督を務めたボストン交響楽団では、9日午後の公演の冒頭に演奏と黙とうで小澤さんをしのびました。
オーケストラのバックには小澤さんが指揮をしている横顔の大きな写真が掲げられ、はじめに楽団のチャド・スミスCEOが「きょうはこのオーケストラを愛する人にとって、そして音楽を愛するすべての人にとってとてもつらい日だ。わたしたちは巨匠を失った」と述べて小澤さんに哀悼の意を示しました。
また「彼は教師でもあった。その教えは演奏者たちの中に生き続け、この神聖な空間の中で鳴り響き続ける」と述べ、後進の育成にも力を注いだ小澤さんの功績もたたえました。
このあと、小澤さんが生前、友人が亡くなったときに別れの曲として贈っていたというバッハの「G線上のアリア」が楽団員によって演奏され、そのまま静かに演奏の手をとめて黙とうをささげました。
また、ボストン交響楽団は、ホームページに追悼文を掲載し「伝説的な指揮者だっただけではなく、次世代の音楽家たちにとって情熱的な指導者でもあった」と功績をたたえました。
また、その人柄について「心優しく、思慮深く、指揮台ではバレエのような優美さと並外れた記憶力を持ち合わせた音楽の天才だった。ボストンの町と、スポーツチームを深く愛していた」と紹介し、「彼の遺産は私たちの記憶や、レコーディングを通して生き続ける」として、ボストンを愛し、市民にも愛された小澤さんに哀悼の意を表しました。
2024-02-10 03:20:59Z
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