NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(月~土曜午前8時)が26日、同大阪放送局でクランクアップした。朝ドラ史上初めて、昭和・平成・令和3世代3人の主人公が登場する異色作は、最終収録後のヒロインのコメント、写真の公開はなしなど最後まで異例の展開だった。

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、ここ1年以上は、朝ドラのクランクアップの会見は自粛。主人公は同局を通じ、コメントを発表し、報道各社へ写真を配信するのが“通例”となっていた。この日、最終収録を終えた3代目ヒロインひなたを演じる川栄李奈(27)のコメントと写真はなし。同局は「最後まで本編を楽しんでいただくためです」と“演出”の一環と説明した。

母から娘、さらにその娘へと、バトンを渡すように紡いできた100年の物語。3世代を描くストーリーのため展開が早く、最後のひなたの姿の“公開”はネタばれになるとの配慮もあったようだ。

制作統括を務める堀之内礼二郎チーフプロデューサーは同局を通じ「本日、カムカムエヴリバディの撮影を終えることができました。たび重なるコロナ禍でもこうして無事にクランクアップを迎えられたのは、視聴者の皆様の熱い応援のおかげです。カムカムを楽しんでくださっている皆様の声が、制作チーム1人1人の心の支えになりました。本当にありがとうございました」と感謝の思いを伝えた。

ドラマの放送は4月9日まで続く。堀之内チーフプロデューサーは「ひなたの恋、錠一郎の音楽、そして母・安子へのるいの思いは…、残り6週間、さまざまな物語が描かれていきます。また、『カムカムエヴリバディ』を今からでも楽しむ方法を番組の公式ホームページでご案内しておりますので、そちらを使って追いついて頂き、3世代のヒロインと歩みを共にして頂けたらうれしいです。ぜひ、100年の物語の世界にカムカムエヴリバディ!」とコメントした。